玉が反射する軌跡(大阪星光学院中学 2010年)
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1辺10cmの正方形ABCDの囲いがあり、頂点Bから玉を打ち出すと、
一定の速度で囲いのP→Q→R→S→T→U→・・・の順に反射をくり返しました。
玉がA,B,C,Dのいずれかの頂点にちょうど着いたところで止めます。
このとき、次の問に答えなさい。
(1)ARの長さは4cmでした。BUの長さを求めなさい。
(2)上の図の青い部分の面積を求めなさい。
(3)玉はどの頂点で動きを止めるか答えなさい。
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(1)【反射するものは延長線を書く】のが解法のコツです。
頂点Bから発射された玉は、点Rの位置に移動するまで、
直線で表すと下の図1のようにBEの長さを移動したことになります。
ここで、
AEの長さ=BCの長さ+FPの長さ+ARの長さ =10+10+4=24cm です。
同様にして、点Rから点Uまで移動した長さは、
下の図2のようにRHの長さになります。
すると、RDの長さ+TGの長さ+BUの長さ=24cm になるので、
6+10+BUの長さ=24cm より、
BUの長さ=8cm とわかります。
(2)図3のようにPQとSTの交点を点V、BPとTUの交点を点Wとすると、
三角形BPQ、三角形TVQ、三角形BWTは相似です。
四角形PVTWの面積は、
三角形BPQの面積-(三角形TVQの面積+三角形BWTの面積)
から求めることにします。
図1の三角形ABEと三角形AQRが相似なことを利用して
AB:AE=AQ:AR より、AQ=5/3cm と求められ、
同様に三角形AQRと三角形BTUが相似ことを使用して、
BT=AQ×2=10/3cm とわかるので、
QT=10-(5/3+10/3)=5cm、BQ=25/3cm となります。
よって、BQ:BT:TQ=25/3:10/3:5=5:2:3 より、
三角形BPQ、三角形BWT、三角形TVQの相似比が5:2:3なので、
その面積比は、5×5:2×2:3×3=25:4:9 です。
求める四角形PVTWの面積:三角形BPQの面積の面積比は、
25-(4+9):25=12:25 なので、
四角形PVTWの面積は、三角形BPQの面積の12/25、
すなわち、25/3×10÷2×12/25=20c㎡ となります。
(3)三角形ABEにおいて、AE=24cmであることから、
玉は下の図4のように反射をくり返していくので、
玉の動きが止まるのは、
24cm×□=10(正方形の1辺)の倍数となるときです。
すると、24×5=120cm なので、
Bから発射された玉が、
辺ADと辺BCに5回目にぶつかるときに移動を止めることがわかります。
5回目というのは、下の図5のように(はね返る場所は適当でよい)
辺AD側ということがわかります。
では、頂点A,Dのどちらで動きを止めるか調べると、
図4のように、A→D→A→D→A→・・・の順に並び、
120cm移動するので、1辺10cmの正方形が12個あり、
図5のように数字を書いていけば、
12番目=偶数番目なので、頂点Aで動きを止めることがわかります。
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