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2014年12月22日 (月)

魔方陣の難問! (東大寺学園中学 2006年)

4つの円ア、イ、ウ、エが下の図のように交わり、10個の部分に分かれています。

この10個の部分に0~9までの10個の数字を同じ数は使わないように、

しかも各円内の数字の和が同じ値(Aとする)になるようにわりあてます。

たとえば図1では、

円(ア)の和は、9+0+3+4+7=23

円(イ)の和は、0+3+4+7+2+6+1=23

円(ウ)の和は、3+4+2+6+8=23

円(エ)の和は、4+7+6+1+5=23

となり、A=23  です。

(1)下の図2の□にあてはまる数はいくつですか?

(2)

①Aの値のうち、最も小さい数はいくつですか?

②下の図3において、Aの値が最も小さくなるように□に数字をあてはめてください。

(3)下の図4の□に数をあてはめてください。

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 (1)図2は、下の図5のように円イの中の数がすべてわかるので

円イの中の数の和=3+1+4+5+2+7+0=22となり、

円ア、ウ、エにある数との差を求めることで、

□に入る数がわかりますが、ここで、円の重なった部分に注目すると、

下の図6のように

円アと円イでは、黄色い部分が共通なので、

残りの  X と 2+7+0 が等しいことがわかります。

すなわち、X=9  です。

同様に、Y=3+5+0=8、Z=3+1+2=6  と求められます。 

 

(2)①4つの円の関係を考えると、円イの7個の数の和=Aです。

10個の数の和は、0+1+2+・・・+9=45  なので、下の図7のように、

円イ以外の数をX,Y,Zとすると、

A+(X+Y+Z)=45  となります。

ここで、Aの値が最も小さくなるようにするには、

X+Y+Z=9+8+7  として大きい方から順に数を除けば

Aの値が最も小さくなることがわかります。

このとき、Aの値は、45-(9+8+7)=21  です。

『Aの値が21より小さくなることもあるのでは?!』

と考える人がいるかもしれません。

では、Aが21より小さくなったらどうなるか考えましょう。 

下の図8のように、円イを大きい黄色い円で表し、Aの値を書くと、

 

A=21のときは、成り立っています。

A=20にすると、Aが1減っているので、外側の数を増やしてあげないといけませんが、

図のように同じ数を使うことになり、問題の条件に合わなくなります。 

よって、Aの値のうち、最も小さい数は21ということです。  

 

(2)②  図3で、Aの値が最も小さくなるのは、円ウに「8」が書かれているので、

①の場合、すなわちA=21にすることができます。

下の図9のX,Yには、「9」か「7」が入ります。

P,Q,R,Sには、残る「2」、「3」、「5」、「6」のどれかが入ります。

次にまずわかるのは、下の図10のように円イとウを比べると、

8=4+Q+1  となるので、Q=3  とわかります。 

次に、円イとエを比べてみると、下の図11のように、

Y=4+P+0  ということがわかります。

ここで、Yは「9」か「7」でした。

 Y=9 のとき、P=5 です。

 Y=7  のとき、P=3 です。しかし3はすでにQの場所にあるので

Y=9、P=5  ということになります。したがって、X=7です。

最後に円アとイを比べてみると、下の図12のように

7=0+S+1  なので、S=6  とわかります。最後に残ったR=2で、

それぞれの円の数の和A=21になり、下の図13のようになります。


 

(3)まず、すでに書かれている数「5」、「4」が含まれる円アとイについて比べてみると、

下の図14のように、

5=4+S+U  ということから、SとUは「0」と「1」のどちらかということがわかります。 

次に、S,Uが含まれる円イとエについて比べてみると、下の図15のように、

Y=P+T+4  となることがわかります。

0,1,4,5が現れているので、残っている数は、

2,3,6,7,8,9 の6個で、 Y=P+T+4  を満たすのは、

P,T に小さい方から2,3をいれたときにY=9  となる場合です。

よって、Y=9で、P,Tには2か3が入ることがわかります。 

X,R,Qには、残った6,7,8のどれかが入ることになります。

次に、Xについて図8のように考えると、下の図16のように、

Xの値とAの値の関係ができます。それぞれ調べると、

X=6のとき、下の図17のように

円ウの数の和は、最も大きいときでも、6+4+3+8+1=22となり、

A=25にはならないので、Xは「6」ではありません。 

次に、X=7のとき、下の図18のように 

円ウの数の和は、最も大きいときで、7+4+3+8+1=23なので、

A=24にならないので、X=7でもありません。 

よって、X=8のとき、下の図19のようになり、

円ウの数の和が、8+4+3+7+1のとき、A=23となり、

4つの円の数、それぞれの和が23となります。

ゆえに、すべての数は下の図20のようになります。

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