上の図のような時計があります。
左側は時刻を示し、時には0~11、分には 0~59、秒には 0~59 の整数が表示されるものとします。
右側は【時×分×秒】の計算結果になっています。
例えば、上の図のように 5時8分50秒 の場合は、5×8×50の計算結果である 2000 が右側の四角の中に表示されます。
このとき、次の問に答えなさい。
(1)右側の四角の中に表示される整数のうち、最大の数と3番目に大きい数をそれぞれ答えなさい。
(2)右側の四角の中に表示されることのない整数を小さい順に3つ答えなさい。
(3)右側の四角の中が 777 になる時刻をすべて答えなさい。
(4)右側の四角の中に 4225 は表示されることはありません。その理由を答えなさい。
(5)ある時刻に右側の四角の中の数を見て、その10分後と1時間後にも再び見ました。10分後と1時間後の数は等しく、初めに見た数より 390増えていました。ある時刻として考えられるものをすべて答えなさい。
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(1)最大となるのは、11時59分59秒のときで、
11×59×59=38291 ・・・ 【★】 です。
2番目に大きくなるのは、10時59分59秒 と 11時59分58秒 のどちらでしょうか。
右側に表示される数は、
10×59×59 と 11×59×58 で、
最大のときの【★】と比べると、それぞれ 10/11倍、58/59倍になります。
10/11倍 と 58/59倍 で、どちらが大きいかという問題になってきますが、
分母と分子の差が1のとき、数が大きいとどうなるか調べると、
たとえば 9/10倍 と 999/1000倍 で比べれば
999/1000倍の方が大きくなる (より1に近い) ということから、
58/59倍 の方が大きいです。
3番目に大きい数は、11時58分58秒 か 11時59分57秒なのかになりますが、
2番目に大きい数は、 11×58×59 ・・・ 【☆】 で、
11×58×58 → 【☆】の 58/59倍 ・・・ 【◆】
11×59×57 → 【☆】の 57/58倍 ・・・ 【◇】
なので、2番目に大きい数を調べたときと同じ考え方で、
58/59倍 と 57/58倍 では、58/59倍の方が大きいことがわかり、
【◆】の方が大きく、3番目に大きい数は、
11×58×58=37004 となります。
なお、10時59分59秒 の 10×59×59 は
【★】の計算(11×59×59)を利用して 37004 より小さくなることがわかります。
(2)1時1分■秒 の表示で、1~59 の整数は表示されることはわかりますので、
60以降について考えます。
60 → 2×30 なので、1時2分30秒
61 → かけ算を作れないので、表示できない
62 → 2×31 なので、1時2分31秒
63 → 3×21 なので、1時3分21秒
64 → 4×16 、65 → 5×13、66=2×33
67 → かけ算を作れないので、表示できない
偶数 → 2×□ となるので、奇数について考えます。
69 → 3×23
71 → かけ算を作れないので、表示できない
以上より、表示されない整数は小さい方から 61,67,71 です。
(3)777=7×111=7×3×37 です。
よって、
1時21分37秒、1時37分21秒、3時7分37秒、
3時37分7秒、7時3分37秒、7時37分3秒
の 6回があります。
(4)4225=5×845=5×5×169=5×5×13×13 です。
4225=5×5×13×13 ですが、2個ある 13 は、時のところには入れず、
13×5=65、13×13=169で、共に 59 より大きいので、
分と秒のところに別々に単独である必要があり、
その際、時のところが 5×5=25 になってしまうため、表示されることはありません。
(5)ある時刻を ○ : △ : □ (○時△分□秒) として、
10分後には、 ○ : ▲ : □ (○時▲分□秒) となり、
1時間後には ● : △ : □ (●時△分□秒) となる。
と考えると、表示される数は、
ある時刻 → ○×△×□
10分後 → ○×▲×□
1時間後 → ●×△×□
の計算結果で、10分後と1時間後は等しいということから、
○×△×□ の ▲/△倍 と ●/○倍 が等しいということで、
すなわち、▲/△=●/○ (約分すると等しい)ということです。
(1時55分10秒のように、10分後には2時5分10秒と、時間が増えてしまう場合は、
1時間後の2時55分10秒と時間が同じになり、時×分×秒で同じ答えにはなりません)
△と▲の差が10、●と○の差が1ということを考え、1時から順に調べると、
2/1=20/10 、 3/2=30/20 、 4/3=40/30 、
5/4=50/40 、 6/5=60/50→分子(▲)が59を超える。
よって、
1時10分□秒 → 1時20分□秒 または 2時10分□秒
2時20分□秒 → 2時30分□秒 または 3時20分□秒
3時30分□秒 → 3時40分□秒 または 4時30分□秒
4時40分□秒 → 4時50分□秒 または 5時40分□秒
の4つが考えられます。
この4つにおいて、左側と右側の時刻で表示される数が 390増えるということから、
□秒については、
1時10分□秒 → 10×□ 1時20分□秒 → 20×□
より、□=39
2時20分□秒 → 40×□ 2時30分□秒 → 60×□
より、□=19.5 → 整数ではないので、不適
3時30分□秒 → 90×□ 3時40分□秒 → 120×□
より、□=13
4時40分□秒 → 160×□ 4時50分□秒 → 200×□
より、□=9.75 → 整数ではないので、不適
となるので、考えられる時刻は
1時10分39秒、3時30分13秒
の2つです。
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