おもしろ算数問題 山上り下り (芝中学 2010年)
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下の図1のように、P町からQ町までの間に2つの峠(とうげ)があります。
A君はP町からQ町へ、B君はQ町からP町へ向かって
同時に出発して歩いていきました。
2人の歩く速さは等しく、上りは毎時2km、下りは毎時4kmで一定です。
2人のかかった時間とP町からの道のりとの関係を
下の図2で示しています。このとき、次の問に答えなさい。
(1)P町からQ町までの道のりは、何kmですか。
(2)峠から峠までの道のりは、何kmですか。
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(1)グラフからわかることは、
A君がP町からQ町へ行くと5.1時間、
B君がQ町からP町へ行くと4.8時間かかることです。
A君、B君ともに、上りは時速2km、下りは時速4kmで歩くので、
A君(またはB君)がP町とQ町の間を往復すると、
5.1+4.8=9.9時間かかる
ということになります。
A君が往復すると、P町からQ町までの間に下った道のりは、
Q町からP町に向かう間には上ることになります。このことから、
図1を下の図3のように考えることができます。
PQ間の道のりを□kmとすると、
□÷4+□÷2=9.9時間
なので、□=9.9÷3×4=13.2km と求められます。
(2)峠と峠の上りと下りの変わる地点をM地点として、
(1)と同様に、P町からM地点、M地点からQ地点までの
それぞれの道のりを求めるため、下の図4のように考えます。
図2のグラフより、P町からM地点へは、A君が2.4時間、M地点
からP町へは、B君が4.8-3=1.8時間、それぞれかかって
いて、M地点からQ町へは、A君が5.1-2.4=2.7時間、
Q町からM地点へは、B君が3時間、それぞれかかっています。
このことから、
P町からM地点までの道のりは、
□÷2+□÷4=2.4+1.8=4.2 より、
□=4.2÷3×4=5.6km
M地点からQ町までの道のりは、
□÷2+□÷4=2.7+3=5.7 より、
□=5.7÷3×4=7.6km (13.2-5.6=7.6km)
と、それぞれ求められます。
ここで、下の図5のように、つるかめ算を用います。
A君がP町からM地点へ向かうまでに、下りにかかった時間は、
(5.6-2.4×2)÷2=0.4時間 と求められるので、
A君がP町寄りの峠からM地点まで、
0.4×4=1.6km 歩いたことがわかります。
同様に、A君がM地点からQ町まで歩いたことから、下の図6の
ように、M地点からQ町寄りの峠までの道のりを求めると、
上りにかかった時間は、
(2.7×4-7.6)÷2=1.6時間 と求められるので、
A君がM地点からQ町よりの峠まで、
1.6×2=3.2km の道のりを歩いたことがわかります。
よって、峠と峠の間の道のりは、
1.6+3.2=4.8km と求められます。
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