テトリスのような立方体ブロックパズル(金蘭千里中学 2011年)
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1辺の長さが2cmの立方体がいくつかあります。
この立方体の面と面をくっつけていき、新しい立体を作ります。
たとえば、3個の立方体を使う場合は、下の図の2種類の立体を作ることができます。
回転させると同じ立体になるものは1つの立体として考えるものとして、
次の問に答えてください。
(1)2個の立方体を使ってできる立体の表面積は何c㎡ですか。
(2)4個の立方体を使ってできる立体は何種類ありますか。
また、それらのうち、表面積が最も小さいものは何c㎡ ですか。
(3)7個の立方体を使ってできる立体のうち、表面積が最も小さいものは何c㎡ ですか。
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こたえ
(1)1辺2cmの立方体を2個使ってできる立体は、
下の図1の立体のみです。
この立体の表面積は、 面積が 2×2 の面が2面、
4×2 の面が4面 なので、
2×2×2+4×2×4= 40c㎡ です。
(2)テトリスというゲームをご存知でしょうか?
テトリスというのは、立方体4個から作られるブロックを
積んでいくというゲームです。
それを参考に、4個の立方体を使ってできる平面的な立体は、
下の図2の①~⑤の5種類になります。(⑤と⑥は同じ)
図2は平面的な立体でしたが、立体的な立体(?)も作れます。
それが、下の図3に示した3種類です。
気をつけたいのは、⑦と⑧は同じではないことです。
回転させても重なりません。
よって、4個の立方体を使ってできる立体は、
3+5=8種類
と、普通は考えて、答えも正しいのですが・・・
少し別な視点で考えてみると、以下のようになります。
立方体を4個使うということは、立方体3個を使ってできる
立体に、さらに1個立方体を加える、と考えることができます。
3個の立方体を使ってできる立体は、問題文にあるように
2種類です。この2種類に立方体を1個加えると、下の図4
のように、それぞれ3種類と5種類作ることができます。
よって、作ることができる立体は、3+5=8種類 です。
次に、この8種類のうち、表面積が最も小さいものを探します。
表面積は、接着面が多いほど小さくなっていきます。
①、②、③は同じ表面積です(接着面が3か所)
④は接着面が4か所 なので、より表面積が小さいです。
⑤、⑥、⑦、⑧、⑨も接着面が3か所です。
よって、表面積が最も小さいのは、④の立体で、その表面積は、
4cm×4cm の面が2面、2cm×4cm の面が4面あり、
4×4×2+2×4×4=64c㎡ です。
(3)7個の立方体を使ってできる、表面積の小さい立体として
思いつくものは、どんなものがあるでしょうか。
下の図5のような立体を思いつくかもしれません。
しかし、これは中央の立方体は6面すべて接着していますが、
周りの6個は、色のついた1つの面でしか接着していません。
そこで、1つの面でしか接着していない立方体を、図6のように
移動させると、2つの面で接着するので、
接着面を1面増やすことができ、
図6のように2つなら2面増やすことができます。
これ以上、表面積を小さくすることはできるでしょうか?
さらに表面積を小さくすることを考えると、
下の図7のように、
2面→3面(黄→水色)に接着面を増やすことができます。
図7の立体が、最もコンパクトな形で、
これ以上接着面を増やすことはできず、
その表面積は、1辺4cmの立方体の表面積に
等しく、4×4×6面=96c㎡ です。
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